人気の慶良間諸島のすぐそばには、定期船のない、ボートでしか行けない3つの美しい無人島「チービシ諸島」があります。透明度の高い「ケラマブルー」の海と、高い確率で出会えるウミガメが見れます。設備が整ったナガンヌ島から、神山島・クエフ島まで、島ごとに違った表情を楽しめます。この記事では、チービシ諸島の魅力とアクセス方法、3島それぞれの特徴やおすすめのポイントを紹介します。
チービシ諸島とは
チービシ諸島は、慶良間諸島国立公園の一部に指定された、定期船のない3つの無人島です。透明度の高い海と豊かな生態系が魅力で、ここでは那覇からのアクセス方法や周辺の環境、ツアーに参加する際の条件について見ていきます。
アクセス方法
チービシ諸島は正式名称を慶伊瀬島(けいせしま)といい、慶良間諸島国立公園の一部です。那覇市街や空港からも近く、各マリンショップのツアーに参加して訪れます。那覇近くの港からボートに乗れば、20分〜30分ほどでチービシ環礁に到着します。空港からのアクセスも良いため、沖縄到着日や最終日でも離島気分を味わえる貴重なスポットです。
豊かな生態系と海域公園地区
周辺海域には100種類以上のサンゴが群生し、デバスズメダイやクマノミなど熱帯魚も豊富です。アオウミガメ・アカウミガメ・タイマイの3種類が一年を通じて生息しており、シュノーケリングやダイビングで出会える確率は高いといわれています。慶良間諸島国立公園に指定されており、周辺海域は「海域公園地区」として保護されています。
~慶良間諸島の周辺海域は透明度が高く、高密度にサンゴ礁が発達し、日本有数の美しい海域景観を有しています。平成17年にラムサール条約湿地として登録されています。慶良間諸島の海域では、テーブル状、枝状、角状、塊状などのさまざまな形状の造礁サンゴが高密度に広がっています。~
環境省
参加条件と環境協力税
参加条件は6歳から60歳前後までと幅広く、事前に健康状態の確認が必要です。移動時間は短いものの、海洋状況によって揺れることがあるため、酔い止めの持参をおすすめします。ナガンヌ島に上陸する際は、渡嘉敷村(とかしきそん)が観光資源の維持管理費用として設定した環境協力税(100円)が、中学生以上の参加者に課税されます。
その日いちばん美しいポイントへ|ツアーの楽しみ方
チービシ諸島の多くのツアーでは、当日の風向きや波、潮の流れを見て、ショップの船長さんがその日いちばん美しく安全に楽しめるポイントへ案内してくれます。あらかじめ行き先が決まっていないからこそ、その日だけの絶景に出会えるのも醍醐味のひとつです。潮の流れや天候は日によって変わるため、同じ島でも訪れるたびに違う表情を見せてくれます。
「ナガンヌ島専用プラン」のように、行き先が最初から決まっているツアーもあります。設備の整ったナガンヌ島でゆったり過ごしたい方は、こうした島専用のプランを選ぶとよいでしょう。どうしても行きたい島がある場合は、専門のツアー会社やチャーター船を利用すれば、希望を伝えて連れて行ってもらえることもあります。
人数を集めれば、一般的なツアーと大きく変わらない金額で利用できる場合も多く、家族だけでゆったり過ごしたいときにもおすすめです。
半日ツアーと1日ツアーの違い
ツアーの時間帯によっても、訪れるポイントの数は変わってきます。半日ツアー(午前7:30〜12:00頃、午後12:30〜16:30頃が多い)では、基本的に1つの島のみを巡ります。到着日や最終日にサクッと離島気分を味わいたい方に向いています。
1日ツアーであれば、じっくりと2〜3か所のポイントを巡ることも可能です。昼食が付くプランもあり、時間をかけてチービシ海域を満喫したい方におすすめです。ナガンヌ島のフリープランのように、約5時間ほど島に滞在してゆっくり過ごせるものもあります。
3島それぞれの特徴とポイント
3島にはそれぞれ違った特徴があります。事前に情報を知っておくと、当日どの島に案内されても楽しみ方がイメージしやすくなります。リゾート派から自然派まで、好みに合わせて満喫できるのもチービシ諸島の魅力です。
ナガンヌ島
3島の中で最も開発が進んでいるのがナガンヌ島です。海岸線は約3kmと横に長く、水洗トイレやシャワー、更衣室、レストランまで揃っています。宿泊できるコテージやBBQを楽しめるプランもあり、日帰りだけでなく1泊してゆっくり過ごすことも可能です。
島の南側にある「ナガンヌ島桟橋前」には亀の家と呼ばれる岩があり、休息中のアオウミガメに高確率で出会えます。島の北側には「ランニングエッジ」と呼ばれるドロップオフのポイントもあり、大物や魚群を狙うダイビングも楽しめます。
ナガンヌ島では、次のようなアクティビティを楽しめます。
- 海水浴やシュノーケリングを自由に楽しめます。
- 体験ダイビングでウミガメに会えることがあります。
- パラセーリングやSUP、ドラゴンボートも楽しめます。
- 冬季(1月〜3月)にはホエールウォッチングも開催されます。
神山島
神山島はナガンヌ島とほぼ同じ大きさながら、手付かずの自然が残されていて、上陸も原則制限されています。3島の中で唯一灯台が設置されており、戦時中は砲兵陣地として使われた歴史があります。
一番の魅力は、高確率でウミガメと遭遇できることです。南側にある「神山島ラビリンス」はクレバスや洞窟が入り組んだ地形ポイントで、正午前後には光のカーテンが差し込む「V字トンネル」も見どころのひとつです。
洞窟内には発光しているように見えるウコンハネガイの群れや、大型の伊勢海老、休息中のネムリブカなども観察できます。水深25m超まで潜る「立柱(タッチュー)」では、数百匹のギンガメアジが群れる姿に出会えることもあります。潮の流れが速いポイントのため、経験豊富なダイバー向けとされています。
クエフ島
3島の中で最も小さいのがクエフ島です。死んだサンゴのかけらと貝殻が堆積してできた真っ白な島で、観光用の設備は一切ありません。周囲のサンゴ礁が防波堤のような役割を果たし、穏やかで透明度の高い海が広がります。「サンドハイウェイ」や「シュガーヒル」と呼ばれるポイントでは、白い砂地とサンゴのコントラストが美しく、ドリフトダイビングも楽しめます。
地表は鋭利なサンゴの破片で覆われているため、上陸時には底の厚いマリンシューズが必須です。強風時や波の高い冬場は上陸できないこともあります。天気が良ければ、東に沖縄本島、西に慶良間諸島を一望できます。
| 項目 | ナガンヌ島 | 神山島 | クエフ島 |
|---|---|---|---|
| 開発状況 | リゾート化 | 手つかずの自然 | 手つかずの自然 |
| 上陸方法 | 桟橋から直接上陸 | ゴムボートで上陸 | 上陸制限 |
| 島内設備 | トイレ・シャワー・レストラン完備 | 設備なし | 設備なし |
| 主なポイント | ランニングエッジ・亀の家 | ラビリンス・V字トンネル・立柱 | サンドハイウェイ・シュガーヒル |
チービシボートツアー体験談
チービシは、私の大好きなシュノーケリングポイントのひとつでよく行きます。天気や海況によってポイントが変わり、美しい海の中を飽きることなく楽しめます。友人が県外から遊びに来たときは、ツアー会社にお願いすることもありますが、ダイビング仲間と行くときは、みんなで割り勘してチャーター船を出すのが定番で、自分たちのペースでダイビングを楽しんでいます。
船に乗り込むと、船長さんはその日の海の様子をひと目で読み取り、「今日はこっちのポイントがサンゴがきれいだよ」「流れが強いからあっちには行かないでね」と声をかけてくれます。慣れたメンバーばかりなので、初心者には浅めのポイント、潜り慣れている人には少し深めのポイントへと、その場の雰囲気に合わせて案内してもらえるのも心強いところです。
休憩の合間に持参したおにぎりを頬張ったり、船のデッキから海へ飛び込んだりと、思い思いに過ごせます。快晴で海がとても穏やかな日に出かけたときは、クエフ島の真っ白な砂浜を歩くことができました。神山島の周辺でも泳ぐことができ、水に顔をつけた瞬間の透明度に、何度潜っても驚かされます。
岩陰でじっと休んでいるネムリブカを見つけたり、カメと一緒に泳いだり、光が差し込む水中の景色は、まるで竜宮城にいるようで、ダイビングのたびに新しい発見があります。クエフ島の真っ白な砂浜も、何度訪れても飽きることがありません。船長さんの言葉に耳を傾けながら、この美しい海をこれからも楽しんでいきたいです。
まとめ
チービシ諸島は、那覇からわずかな時間で行けるシュノーケリングやダイビングが楽しめる場所です。海の透明度や生き物たちとの出会いは、実際に足を運んでこそ感じられるものです。どの島に案内されても、きっと心に残る時間になるはずです。その日いちばんのポイントへ案内してもらいながら、チービシならではの海を満喫してみてください。
あとがき
チービシ諸島は、那覇から近くケラマブルーを楽しめるところです。島ごとにまったく違う魅力をもっています。ツアー会社もたくさんあるので、自分の目的にあったところを選んでください。次に沖縄を訪れる際は、慶良間諸島だけでなく、すぐそばにひっそりと浮かぶこの小さな楽園にも、足を延ばしてみてくださいね。

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