沖縄のファーマーズストアには、内地では見たことのない野菜がずらりと並んでいます。ないちゃーとして暮らして10年以上住んでいても、ナーベーラーやクワンソウなど、わからない野菜だらけです。実は沖縄には、県外にはほとんど出回らない沖縄野菜がいくつもあります。この記事では、そんな沖縄野菜の中から、私が好きになったものから今も手を出せずにいるものまで、ないちゃー目線で品目ごとに紹介していきます。
内地でも知っていた沖縄野菜
沖縄に来る前から知っていた野菜の中にも、こちらに来て見方が変わったものがいくつかあります。逆に、内地時代の感覚のままファーマーズストアで買えている野菜もあります。まずは、内地時代からの馴染みがある野菜から紹介します。
ゴーヤーはないちゃーにもおなじみ
ゴーヤーは沖縄野菜の代表格で、独特の苦味があるのが特徴です。この苦味はモモルデシンという成分によるもので、夏バテ予防に良い食材ともいわれています。チャンプルーや天ぷらなど料理法も豊富で、沖縄以外のスーパーでも見かけるようになった野菜です。
私が内地に住んでいたころ、ベランダで日よけ代わりに育てていたのがゴーヤーでした。かつお節をかけたり炒めたりして食べていたので、苦味には慣れていました。沖縄に来てからも、チャンプルーとして食卓にすんなり馴染みました。
からし菜は沖縄で覚えた新しい味
からし菜は沖縄で「シマナー」とも呼ばれる葉野菜で、沖縄県が指定する伝統野菜28品目の1つです。炒め物にすると、ほんのり辛子に似た風味が出るのが特徴で、ご飯がよく進む味わいになります。全国的にはあまり知られていない野菜の1つです。
この風味は、私が内地に住んでいたころには出会ったことがありませんでした。友人にすすめられて食べてみたところ、こんな味の野菜があったのかととても新鮮に感じたのを覚えています。今では炒め物によく使う野菜の1つになりました。
ほかにも、フーチバーやハンダマ、うりずん、島らっきょう、島にんにくは、ファーマーズストアに通ううちに定番になった野菜です。見た目や味に慣れてくると、選ぶのも少しずつ楽しくなってきました。それぞれの印象を、簡単に表にまとめました。
| 野菜名 | 印象 |
|---|---|
| フーチーバー(よもぎ) | スムージーの定番 |
| ハンダマ | サラダに欠かせない紫の葉 |
| 島らっきょう | 天ぷらでも美味な辛味 |
| うりずん | 見た目が面白いさや豆 |
| 島にんにく | 皮むき済みを選びがち |
名前が違うだけで印象が変わる野菜

同じ野菜でも、呼び方が違うだけで別物だと思い込んでしまうことがあります。沖縄の方言名は内地の呼び方とかけ離れていることが多く、見た目だけでは同じ野菜だと気づけません。ファーマーズストアに通ってきて、最近になって気づいたことをお話します。
エンサイとウンチェーは同じ空心菜
エンサイは中国名「エンツァイ」がなまった呼び方で、沖縄では「ウンチェー」や「ウンチェーバー」とも呼ばれています。どちらも同じ空心菜を指す名前で、クセがなく食べやすいのが特徴です。夏場によく出回る、沖縄の伝統野菜の1つでもあります。炒め物やおひたしなど、幅広い料理に使われています。
私のお気に入りの野菜の1つにエンサイがあり、炒め物にするとよく箸が進みます。ところが最近になって、ファーマーズストアの札に書かれたウンチェーが、実はエンサイと同じ野菜だと知りました。呼び方が違うだけで、ずっと同じ野菜を別物だと思いながら買っていたことになります。名前1つで印象まで変わってしまうのだと、あらためて気づかされました。
お店の人に聞きながら選ぶ沖縄の芋
沖縄にはいもの種類も豊富で、名前だけではどれがどれだか見分けがつかないことがよくあります。田いもや紅いもなど似た名前も多く、覚えるだけでも一苦労です。ここでは、いまだに自分で調理したことのないいもについて紹介します。
田いも(ターンム)は自分で調理したことがない
ターンムは水田で栽培されるいもの仲間で、沖縄の郷土料理にもよく使われる食材です。もっちりとした食感が特徴で、地元の食卓には欠かせない存在です。田いもとも呼ばれ、子孫繁栄をもたらす縁起物として、沖縄では古くから親しまれてきました。
沖縄の友人からは、田いもがとても美味しいと聞いていました。お菓子の材料としてはよく見かけるものの、自分で調理したことは一度もなく、いまだに未体験のままです。今度お店の人に食べ方から聞いてみようと思っています。
紅いもはお菓子止まりの野菜
紅いもは沖縄を代表する紫色のさつまいもで、読谷村(よみたんそん)生まれのお菓子をきっかけに全国に知られるようになった品種です。鮮やかな紫色の断面が特徴で、スイーツ売り場では欠かせない存在になっています。
紅いもはお菓子でよく見かけるものの、調理はしたことがありません。ファーマーズストアにはいろいろな種類のいもが並んでいて、どれを選べばいいのか、見た目だけではなかなか判断がつきません。名前の似ているいもも多く、覚えるのに一苦労しています。
私が沖縄野菜を買うときは、いつもお店の人に食べ方を聞いてから決めるようにしています。お店の人自身が「これは食べたことがなくてわからない」と答えることもあり、地元の人でも知らない野菜があるのだと知って、少し気が楽になりました。
沖縄にしかない食わず嫌いの野菜たち

沖縄県はゴーヤーや島らっきょう、からし菜など全28品目を「おきなわ伝統野菜」に指定しています。この中には、内地にはほとんど出回らない野菜も数多く含まれています。普段何気なく棚に並んでいる野菜にも、こうした背景があると知り、見る目が少し変わりました。
ナーベーラー(ヘチマ)は味噌煮が定番
ナーベーラーは食用のヘチマで、味噌煮(ンブシー)や汁物にするのが定番の食べ方です。沖縄や奄美など、一部の地域に根づいた食文化だといわれています。見た目はきゅうりに似ていますが、味わいはまったく違う野菜です。
~とくにヘチマと木綿豆腐をいっしょにしたみそ煮は代表的な料理である。また風邪(かぜ)をひいたときにはヘチマを生食するなど、民間療法に利用される。~
沖縄では、ヘチマは「ナーベーラー」と呼ばれ、味噌煮などの家庭料理に使われる身近な野菜です。まれに強い苦味を持つヘチマには、毒性物質であるククルビタシンが含まれている場合があるため、調理前に少し味見をして、強い苦味を感じた場合は食べずに処分することが大切です。
私の場合はヘチマと聞くと、どうしても体を洗うたわしのイメージが先に浮かんでしまいます。沖縄では昔から親しまれてきた食材ですが、料理として使うとなると下処理や調理が少し面倒に感じてしまい、これまでまだ購入したことがありません。
今回あらためてナーベーラーについて調べてみて、沖縄の家庭料理として親しまれてきた理由だけでなく、食べる際に注意したいポイントも知ることができました。普段から身近にある野菜でも、知らなかった特徴や注意点があるものです。ナーベーラーを食べる機会があれば、こうした知識を思い出しながら、沖縄ならではの料理として一度味わってみたいと思いました。
クワンソウとサクナは琉球王朝から続く野菜
クワンソウは琉球王朝時代から食べられてきた伝統野菜で、花や茎の白い部分を食用にします。サクナは長命草とも呼ばれ、香りの強い健康野菜として知られています。どちらも沖縄ならではの伝統野菜として紹介されることが多い品目です。
クワンソウは花まで食べると聞いて驚きました。サクナは長寿の県だからこそ根づいた野菜なのではないかと、勝手に想像を膨らませています。どちらも名前は知っていても、まだ買ったことはなく、次に見かけたら手に取ってみたい野菜です。
ニガナやカンダバーほか気になる品目
ニガナはほろ苦さが特徴の葉野菜で、白和えなどにして食べます。カンダバーはさつまいもの葉を野菜として食べる、沖縄ならではの品目です。どちらも沖縄の伝統野菜に指定されています。ほかにも、次のような野菜が棚に並んでいます。
- ヤマンは、1株で100kgにもなることがある、沖縄伝統の大きな山芋です。
- 野菜パパイヤは、熟す前の青いパパイヤを野菜として食べます。
- モーウイは、大きな黄色いきゅうりのような見た目のうり科の野菜です。
- フーロー豆は、大きなさやが特徴の豆で、三尺ささげとも呼ばれます。
ニガナやカンダバーは下ごしらえの仕方がわからず、フーロー豆は見た目の大きさに圧倒されて、どれも買う勇気が出ないままです。名前を見ただけで通り過ぎてしまう野菜が、こんなにもあるのだと実感しています。まずは1つ、味の想像がつくものから試してみようと思います。
沖縄に10年以上住んでいても、これだけまだ食べたことのない野菜がたくさんあります。これらの野菜を前にした時、いつも棚の前にしばらく立ち尽くし、食べてみようかどうか悩みます。棚の前で足を止める回数は、これからも増えていきそうです。
最近は、料理の仕方やどんな風味かをAIに聞きながら、自分が調理できそうか手がかからないかをチェックしています。栄養価も豊富で新鮮な沖縄野菜にどんどん挑戦したいと思います。知らない野菜と出会うたびに、この島にはまだまだ知らない食材があるのだと感じています。
まとめ

沖縄には、内地ではあまり見かけない野菜や、呼び方の違いで印象が変わる野菜がたくさんあります。名前や見た目に戸惑うものでも、定番の調理法を知れば身近な食材として楽しめます。知らない野菜を1つずつ試すことは、沖縄の食文化に触れるきっかけにもなります。ファーマーズストアに立ち寄る際は、気になった沖縄野菜をぜひ手に取ってみてください。
あとがき
今度ファーマーズストアに行ったら、まずナーベーラーを1本だけ買ってみます。味見をしてから調理をすれば、苦いヘチマも避けられそうです。次はクワンソウやサクナ、ニガナにも1つずつ挑戦して、知らない沖縄野菜を試していきたいと思っています。お店の人に食べ方を聞くところから、少しずつ始めていくつもりです。


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